- 研究組織
研究分担者氏名 |
中野良平 |
所属機関・部局・職 |
NTTコミュニケーション科学研究所 計算機科学研究部 主幹研究員 |
現在の専門 |
神経回路網、進化計算、学習の数理 |
最終学校名・卒業年 |
東京大学工学部 昭和46年 工学博士 |
生年 |
昭和22年 |
- 研究課題
数値データベースからの非線形ルールの発見
discovery of nonlinear rules from numerical database
- 研究目的
多変量の数値データベースにおいて、変量間に非線形の依存関係 (線形関係を含む)が存在することが多いと思われる。一般に、非線形の依存関係はモデルを複雑にすれば精度が上がり、簡単にすれば精度が下がるので、そうしたモデルの複雑度と適合精度とのトレードオフを考える必要がある。そのトレードオフのもとで、適切な精度とモデル複雑度を持つ依存関係をルールとして、計算機を用いて比較的短時間で求める方法を開発し、その有効性を検証することを目的とする。
- 研究計画・方法
非線形のルールとして、多変量の多項式回帰を考える。ただし、 各変量の巾は整数に限定せず、有理数まで認める。実際、ケプラ-
の法則では、巾は1.5となるので、巾を整数に制限しないほうが 幅広くルールを探すことができる。そうした有理数巾の多項式を求める問題は、神経回路網(ニューラルネットワーク)の学習問題に帰着することができる。また、モデルの複雑度と適合精度とのトレードオフはMDL(最小記述長)原理を用いて解決を図る。なお、この神経回路網学習問題は非常に収束が困難であることが知られているので、強力な学習アルゴリズムを採用する必要がある。さらに、可能ならば、データベースに数値データ(間隔尺度)だけでなく、質データ(名義尺度、順序尺度)が一部含まれるような場合にも適用できるようにしたい。
- 参考文献
- 斉藤, 中野: コネクショニストアプローチによる数法則の発見, 情報処理学会論文誌,
37巻, 9号, pp.1708--1716 (1996).
- K. Saito and R. Nakano: Partial BFGS update and efficient step-length
calculation for three-layer neural networks, Neural Computation, Vol.9,
No.1, pp.239--257 (1997).
- K. Saito and R. Nakano: Law discovery using neural networks, Proc.
of 15th International Joint Conference on Artificial Intelligence (IJCAI
'97), pp.1078--1083 (1997).
- 研究協力者
研究分担者氏名 |
斉藤和巳 |
所属機関・部局・職 |
NTT 研究開発推進部 担当課長 |
現在の専門 |
ニューラルネット、機械学習 |
最終学校名・卒業年 |
慶応義塾大学 1985年 |
生年 |
昭和38年 |
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